2017年1月9日月曜日

びっくり!イノシシは夜行性ではありません

 大磯町でもイノシシ被害が深刻です。12月議会では「ジビエを考えてほしい」旨の陳情を審査しました。11月末の時点で、捕獲頭数は例年の倍以上の140頭近く。隣の二宮町、平塚市に比べると断トツに多い。町の檻の数も両市町に比べて多いことと、生息数がわからないため、大磯町に特に多く棲んでいるのかは不明です。
 ジビエの難しさは殺処分後速やかに(2時間が目安のようです)基準をみたした施設で解体しなければならないことです。ある自動車メーカーが「ジビエカー」を開発したそうです。これなら移動して捕獲場所の近くまで行き解体も可能なのではないかと、町に検討を求めたところ、前向きな答弁がありました。食品衛生法もクリアする必要がありますが、うまく進むことを期待しています。

 農家の被害を減らすために、町では連続して有害鳥獣被害対策の講習会を開いています。私は4回受講。県と町の生態調査に同行したこともあります。講師の井上雅央さんの対策法「えさ場をなくし、兵糧攻めにすればその地域は出没しなくなる。」「電気柵も下手に張ればただのヒモ。コツをつかんでください。」「こわがり、暑がり、なまけもの」がイノシシの特性。それを理解して対策をたてることが肝要だそうです。
 今回は虫窪と西久保の対策済みの農地の様子を視察、農家の方から「対策後は被害にはあっていない」と話を聞きました。それでも、井上さんは「草がえさになるので、秋の草刈りはぐっとこらえて枯草地帯にした方がよい」「ここの電柵はのり面の上に張っているので正解。下だと、感電しても前に進むしかないので、突破される。」電柵のすぐとなりの草地が掘り返され、大量の糞があるところでは「ここは遊び場になっている。草でお腹いっぱいになって遊んだ跡です。草刈りの時期を工夫して、冬場に緑の草を出さないように工夫してください。」と。
 西小磯の谷戸の農地では、脇にある竹藪の整備に汗を流しました。町長も一緒に作業、なんだかみんながいきいきして、いい感じ。竹の長さは5mにも達し、田んぼのなかに巨大なたき火が出現。アルミホイルにつつんださつまいもとさといもの焼き芋をいただきました。おいしい!!みんなで食べることの楽しさと、まわりの景色と空気がいいんですね。他の議員とも「子どもたちにもこんな体験をさせたいね、里山は宝物だね。」と話しました。

 何回参加しても、新しい話に出会える魅力が講習会にはあります。「ミミズは食べない」「沢蟹は大好物なので、水路の端を掘り返す」など、へえぇ、そうだったんですか、の連続です。今回は「イノシシは夜行性ではありません。」でした。次回も楽しみです。