2016年11月2日水曜日

大磯町郷土資料館新条例制定で侃々諤々・旧吉田茂邸は別館に

 10月31日に開催された「福祉文教常任委員会協議会」で、12月定例会に町が提案予定の上記条例の概要説明があり、傍聴しました。
 焼失して再建が進む旧吉田茂邸は来年4月オープン予定です。2か月ほど前、建物がほぼ立ち上がった時点で現地を視察しましたが、私にはガッカリ・・・の仕様でした。現在の建築基準法とバリアフリー法に合わせるので、どうしても再現できない部分が出てくるのはわかっていましたが、忠実に再現した場合の10億円を半分にしたため、随所に「ガッカリ」が。玄関右手の「はめごろし」の窓は、黒竹を編んだものの代わりにアルミパイプが!玄関を入った上部の吊るされたシャンデリアの天井部分はオリジナルは金箔張り、でも塗装で「違和感のある金色」に仕上がっています。そのほか、銀箔の仕上げも雑等々、軽さが気になります。(私は再建関連議案には全て反対しています)

全て焼失した吉田茂邸の再建に意味は見いだせない

再建にもともと懐疑的な町民は大勢います。私もその一人で、精巧にできたギネス記録並みのミニチュア模型を作ればよいと個人的に思っていました。焼けた建物には、暴漢に襲われたときの脱出ルートがあり、スケルトンで作れば話題性は高い!?食堂の壁は子ヤギの皮革で覆われていました。シャンデリアもクリスタルガラスのミニチュアサイズで再現、寝室の窓から見る富士山はバーチャルで・・・実はこのアイデア、話すと結構受けたのですが。

 再建から運用の内容まで、議会では特別委員会を設置。町部局では有識者や町内の団体等で構成する会議を重ね、方針が出されています。これらが実現する条例案になっていますが、驚いたのは率先して「再建」「観光の拠点づくり」等を議会で発信してきた議員が不満を述べたことです。
 委員会に収支計画を求められ、町側(所管は教育委員会)が示した維持管理費は年間1156万円。収入はほとんどが年間30000人を見込む入館料です。支出は固定費の光熱水費や保守委託料。人件費1700万円は別途必要です。町内の団体に初年度から委託を期待しているようですが、もともと都市計画法の「都市公園」のしばりがあるので、営利目的の使い方は適さないことは最初から理解しなければならないのに・・・どうなるのやら、とため息をつきながら傍聴しました。