2016年11月26日土曜日

税金など、過払いしていませんか?

 さまざまな生活相談も受けていますが、昨日の経験は特別でした。
 あるご夫婦のうち、お一人が入院、自己負担を病院に1か月10万円払っているが、年金の半分がなくなってしまい、生活に困っているという内容です。自己負担のうち4万円は食事代など病院に払い、6万円は紙おむつ代やパジャマのリース代などで、業者に払っています。
 紙おむつ代が3万円と聞き、あまりに高い(我が家では工夫をし、1か月の紙おむつ代は1万円ほどでした)ので、自分で買って病院に届けることはできないのか聞きましたが、できないといわれました。
 最後の手段として、生活保護の申請をしたところ、「却下」の知らせが。理由は「財産がある、収入が保護の対象外」というので、一緒に県の担当者から詳しい説明を受けました。
 「残高5万円の貯金が見つかった」こと、「年金の申請し忘れで、本来受け取れる年金が月額で1万5000円少なくなっている」こと、「所得税の申告に扶養控除がないため、税金等を払いすぎている」ことがわかったというのです。
 これらは、申請を受け、財産などを調べる権限のある職員が動いた結果、わかったことです。大急ぎで町の窓口と年金事務所、税務署に行き、一気に還付の手続きを済ませる(税務署は半分、でもあとは本人一人で大丈夫)ことができました。(還付は5年だけ)

過払いは、消費者金融だけじゃないんだなぁ

相談者の方は、理解するのに少し時間がかかる方です。手続きが終わって、「疲れましたね、でもこれから年金は少しでも増えるし、所得税、住民税や介護保険料、医療保険料も少なくなりますよ、払いすぎていたってこと。」と言うと、「消費者金融は払いすぎるって聞いているから、絶対借りないようにしていたけど、税金も払いすぎがあるのかぁ。」二人で思わず笑ってしまいました。
 「役所から届いた手紙はこれからは見せてくださいね。日本は知らせるだけで、自分で手続きをしないと何もしてくれない国だと思っていた方がいいですから。」「おぉ、わかったよ。」あとは、還付金が戻るまで、綱渡りの生活をするしかありません。
 制度を知らないで生活されている方はまだまだおられるはずです。介護のケアマネージャー、病院のソーシャルワーカーも税金の申告までは思いが至らないと思います。(守備範囲外ですから)町に福祉・教育の総合相談窓口をつくるように何度も求めていますが、実現していません。生活支援団体の方々と一緒に「チェックシート」をつくりたいと思います!体験談をお寄せください。