2016年12月5日月曜日

ゾゾっっ(~_~;) 旧吉田茂邸・テーマは「決断の聖地」、それを神話化!?

 平成21年3月に焼失してしまった旧吉田茂邸。直後から「再建を」の声があがり、寄附を集め始めました。一方で「焼けてしまったものは仕方がない。再建に意味はない」との声もありました。こちらの声の方が多かったと思います。私も当初からそう思ってきました。(出火原因は不明のまま。西武は一般的な古い家屋の保険しか入っていないために保険は下りないと町は説明)
 旧吉田茂邸は、大磯プリンスホテルの別館として営業していましたが、プリンスが人手に渡すことを決め、神奈川県が「県立城山公園」を拡張する形で買い取りを決定。その目前に焼失しましたが、土地は県が買い取りました。
 忠実に再建すれば10億円かかるといわれ、半分を国の補助金で賄うにしても1億円に満たない寄附金では再建への道のりは遠いように思われていました。再建事業の主体を県にするか、町にするかの問題も決まっていませんでした。そんな矢先、吉田茂国際基金の解散にあたり、町が残余財産の約2億8000万円の寄附を受けることになり、再建主体は大磯町になりました。
ここが分かれ道でしたね・・・
 都市計画法で位置づけられた公園のため、さまざまな制約があることは当時からわかっていたものの、町ははっきり説明してきませんでした。二宮町のラディアンのような施設はできないか、観光施設をつくり、物販はできないか等々要望はあったものの、なにしろ「再建」ですから、どうにもなりません。結局、博物館である「郷土資料館の別館」の選択肢しかなかったと思います。また、博物館の通常の運営は町独自の財源しかあてられないので、町財政にとって厳しくなることも、分かっていました。でも、町はそのことも積極的に説明してこなかったと私は思っています。
いよいよ条例で観覧料を決める段階に
 町は設計や建築を県に委託、国の補助金と寄附金を含む町の財源で約5億円かけ建物はすでに完成。来年4月オープンに向け条例の整備をすべく、議会に上程されました。一番のポイントは「観覧料」(入館料)ですが、条例の付託先で審査に当たった福祉文教常任委員会ではほとんど質問はなく、大半の質疑は「運営主体とアピール内容」に終始。
 傍聴してい「決断の聖地とし、神話性のある展開を考えている」と郷土資料館を所管する教育委員会に配属された「参与」が答えたのには驚きました。「事実を客観的に伝える」ことが原理原則のはずの教育施設で、個人崇拝につながるようなことがあってはならないと考えます。
 一般の観覧料は大人500円(高すぎます)、中学生・高校生が200円(団体割引あり)研修室が1時間300円、全館使用は1日12万円で、映画撮影など事業者は1.1倍を払います。付託先は可決、12月13日の本会議で採決されます。反対討論を準備中です。