2019年2月13日水曜日

なぜ?かたつむりの家の退去を求める裁判の和解案を町は拒否

 平成28年の12月議会で、町が社会福祉法人おおいそ福祉会の運営する「かたつむりの家」に対し、使用している横溝千鶴子障害福祉センターの「明け渡し」と「明け渡すまでの賃料の支払い」を求める「提訴」の議案が可決されました。
 私は、かたつむりの家の窮状をご覧になった横溝さんが5億円を町に寄付、1階部分は町や身障者協会の事務室、集会室、相談室などに使い、2階部分はかたつむりの家が占有することを関係者すべてが話し合い使い方を決めたものなので、明け渡しを求めるものではないと理解しています。当時のいきさつをよくご存知の町民は、そもそもかたつむりの家の作業所をつくるようにと寄付を受けたのだから、出ていかなくてはならない理由がないのでは?と疑問を感じておられます。

 先週、2年に及ぶ裁判の報告会があり、参加しました。裁判官3人(普通1人で、この裁判は異例だそうです)が提示した「和解案」をかたつむりの家(社会福祉法人大磯福祉会)は理事会などで議論して受け入れることを決めましたが、町は拒否したことがわかりました。
 理由は不明ですが、和解案の内容は賃料と明け渡しの条件と思われます。町が期待していない内容ではなかったと推察します。和解案は議会の議決がないと効力を持ちませんから、議会の意向が気になるのかもしれません。でも、この件については年末の議会質問では、進捗などについては「係争中のため、お答えいたしかねます」と、答弁はしていませんし、和解案について議会への打診もありません。
 提訴に反対した議員には何も聞かず、賛成した議員には意見を聞いている?まさか、の話ですが、しっくり感はありません(-"-)
 2月末に最終書面を裁判所に提出、判決はゴールデンウィーク後になるのではないかとの見方が紹介されました。
 
 町が言うように、社会情勢の変化により、障がい者の方々へのサービス内容も変化しています。でも、2階部分の使い方も決まらない中、障がい者サービスを提供している法人に対し、とにかく早く出ていくように(賃料は1ヵ月43万円!)裁判でしか決着がつかないような関係になること自体、問題と思います。

 裁判でしか・・・といえば東海大学に違約金を払うよう求める裁判もおこしている大磯町長。粘り強く話し合いを続ける土壌を培っていただきたいものです。