2019年5月30日木曜日

無理な計画がよくわかる 大磯港賑わい交流施設・設計委託の事故繰越し

 「事故繰越し」は、予算計上した年度で清算せず翌年に繰り越して使えるようにする手続きです。あらかじめ年度内に使いきれない場合は「繰越明許」を議決しますが、「事故繰越」は繰越し計算書の報告だけで済むため、議決は必要ありません。
 通常、「報告」は町側の説明を聞いて終わりますが、大磯町議会は特に質問がある場合は可能となっているため、質問しました。
 事故繰越が認められるのは「不測の事態が起きた場合」とされていますが、想定された課題はわかっていて、協議に時間を要することもわかっていたのに、協議がいまだに終わっていないことが判明。協議の相手は神奈川県、漁業協同組合、東電、県水道企業庁です。基本設計がずさんだったとも考えられます。

 これとは別に、平成30、31年度で計上された工事請負費も、予定通りに執行できないことがわかりました。30年度に支払予定の5000万円全額を31年度に繰越すということは、工事請負契約の議決が3月28日だったので当然と言えば当然ですが、事故繰越しと合わせて考えると「オリンピックの年に合わせてオープンする」こと自体に無理があったことがわかります(私は漁協の建て替えは漁協が行うもので、それに乗じて建てる商業性の強い公共施設は必要ないと、一貫して反対しています)
 結局、設計が中途半端なまま、工事の入札をかけたということになります。工事の変更に伴い、工事金額の変更も見込んでいるとは・・・ありえない事態が進んでいます。議決した内容が変わってしまうということは、議会軽視といえます。

 漁協の解体がようやく着手されるようですが、予定通りに完成するのかおおいに疑問です。なお、設計委託料の変更はないと回答がありました。請け負った事業者は困惑していると推察します。いまだに詳細部分の変更をしているのですから。((+_+))